ドラえもんに関する少しマニアックな雑学 セワシくんは何年から来た?

漫画・アニメ
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国民的漫画・アニメ「ドラえもん」。
あまりにも有名すぎる漫画で、長期に続いているので設定にゆらぎはありますが、あまり知られていない雑学をいくつか取り上げます。

ドラえもんとセワシくんは何年から来たのか?

のび太くんの玄孫(孫の孫)にあたるセワシくん。

彼は22世紀に住む未来人ですが、何年から来たかというと、2125年からです。

セワシくん自体は2115年生まれで、10歳になったときに、同じ10歳であるのび太のところへ来たことになります。

なお、ドラえもんは2112年9月3日生まれなので、セワシくんより3歳年上の13歳になります。

のび太の初期設定も10歳です。

売れ残りロボットだったドラえもんをセワシくんが間違えてボタンを押して、注文してしまったのが出会ったきっかけです。

ふたりが出会った日は2115年1月19日だとされています。

ちなみにこのセワシくんですが、連載当初はのび太の玄孫(孫の孫)という設定でした。

しかし、2019年現在、ドラえもんが誕生するまで100年を切ったこともあり、孫という設定に密かに変更されているようです。

コロコロコミックは元々ドラえもんの総集編?

今では児童たちのバイブルとなり、玩具メーカーと手を組み、流行発信基地となる「コロコロコミック」ですが、そもそもは各学年雑誌に毎月バラバラに掲載されていたドラえもんをまとめて読みたいという要望から生まれた雑誌です。

のび太は漫画では小学4年生(アニメでは5年生)という設定ですが、小学館が発売していた各学年誌、「小学一年生」から「小学四年生」、さらに「よいこ」「幼稚園」という6誌に掲載されていました。

後に「小学五年生」や「小学六年生」にも掲載されます。

他の学年の「ドラえもん」を読みたいという要望が強かったので創刊されました。

コミックスには、妙に幼い雰囲気ののび太たちが登場する作品が収録されていますが、そういった事情からです。

コロコロコミック創刊号には「コロコロコミック」というロゴよりも「ドラえもん」というロゴのほうが大きく描かれていました。

同じような事情で、各学年誌に掲載されていた他の漫画たち(あさりちゃんなど)や、「藤子不二雄賞」を受賞した漫画家の作品などが掲載されるようになって、どんどん分厚くなっていきました。

2019.12.14追記「ドラえもん0巻」発売

ドラえもんの第一話、6パターンを集めた単行本「ドラえもん0巻」が発売されました。

記録的な大ヒットとなっています。

のび太の年齢設定

先述したように小学4年生で連載が始まり、10歳という設定で始まりました。

しかし、アニメでは4年生にしては知識がありすぎて体格もよく、ジャイアンが威張りすぎているということで、11歳の5年生という設定になっています。

あまり学年が触れられることはなく、設定のゆらぎがあるようですが。

ちなみにドラえもんの身長129.3センチは、当時の小学4年生の平均身長を採用していることで有名です。

それを基準にするとジャイアンは160センチを超えることになり、さすがに4年生にしては大きすぎるということも考慮されたようです。

なお、のび太は140センチ、スネ夫は135センチであり、スネ夫は背が低いことにコンプレックスを持っています。

それでも、当時の平均身長より5センチほど高いわけですが。

ちなみにのび太の誕生日は1964年8月7日です。

なので、第一話が始まったときは、1974年の世界が描かれていることになります。

※連載初出では1973年でしたが、現在のコミックスでは1974年に統一されています。

のび太の先生の苗字は「先生」?

のび太が先生の家を訪れるシーンがありますが、そのとき表札に「先生」と書かれています。

そのため、苗字は「先生」とされました。

読み方は「せんじょう」です。

下の名前は「えいいちろう」という設定があります。

教師になるために生まれて来たような家系ですが、アニメ独自の設定として「我成(がなり)」という苗字も存在しています。

ドラえもんはトイレに行く

ジャイアンの知り合いの寺に、皆でお泊まりをする話があります。

「どこへ行くの?」と聞かれ、「トイレ」と答え、ドラえもんが小便器の前に立っているシーンがあります。

ロボットであり、原子力胃袋ですべてを処理するというドラえもんが排出するものは一体なんなのか疑問ですね。

「ドラえもん大事典」という本の説明では、ドラえもんは排泄物を出さないが、元々子守用ロボットであるため、しつけのためにトイレに行くふりをすることになっています。

また、自称高級ロボットのドラえもんは蚊に噛まれますが、蚊が何を吸っているのかも不明です。

汗を書いたり、涙を流したり、苦労すると少し痩せたり、人間に近いロボットでもあります。

水分をどこかに貯める機能があるのでしょうか?

ちなみに東日本大震災以降、ドラえもんが原子力を搭載しているという設定は表向き触れられなくなっています。

星野スミレは星由里子がモデル?

パーマンやドラえもんに登場するアイドル、星野スミレ。

本名は鈴木伸子という隠れた設定もあります。

パーマンではパーマン3号、ドラえもんでは大人の女優として主に登場する彼女ですが、モデルは女優の星由里子さんではないかという説があります。

根拠はまず、星野と星という名前が似ていることです。

また、スミレという名前も由里子→百合→花の名前でスミレ、というところから来たのではないかと推測されます。

さらに言うと、若大将シリーズで星由里子さんが演じた役名は澄子です。

澄子→スミレと似てますし、何より、ふたりとも女優です。

パーマンが最初に連載されたのは、60年代初頭ですので、ちょうど若大将シリーズの公開時期と重なります。

推測にすぎませんが、影響がないとは、言い切れないのではないでしょうか。

出来杉くんのフルネームは?

勉強もスポーツも得意な優秀な生徒である出木杉くん。

急に登場したので、転校生だという説もあります。

初期の頃、太郎という名前がありました。

しかし、途中から英才に変わります。

この英才をどう読むかという議論がありました。

当初は「えいさい」と読まれていたのですが、後にドラえもんとのび太がタイムマシンで未来に行くと、お出かけ中の出木杉夫妻の息子をしずかが一時的に預かっているというエピソードが登場しました。

その息子の名前が「ヒデヨ」であることから、「ヒデトシ」と読むことになり、現在はすべて「ひでとし」と変えられています。

なお、映画ではほとんど出番がない出木杉ですが、のび太の恐竜の初期プロットでは、活躍する予定でした。

また、レギュラーキャラになる前に、明智と呼ばれているシーンがあります。

ドラミちゃんというスピンオフ作品があった

昔、ドラミちゃんはのび太の親戚の「のび太郎」の家にいて、彼を助けるというスピンオフ作品がありました。

これがコミックスに収録される際、のび太郎の顔がのび太そっくりだったこともあり、ドラえもんの中の一作品として収録されます。

しかし、初期版のコミックスでは名前の訂正ミスなどがあり、「しずかちゃん」と呼びかけるところが「みよちゃん」となっていたりします。

またのび太の母の名前は「玉子」ですが、のび太郎の母は「のぶ子」であり、一部でのび太の母の名前がのぶ子だと混同されているのは、この作品によるものです。

ちなみにドラミは読者の小学生のアイデアから生まれた存在で、当初は妹ではなく、ガールフレンドという設定だったとも言われています。

ドラえもんと兄妹という設定は、使っているオイルが一緒であることが根拠です。

分離したオイルの濃厚な部分がドラミに使われ、上澄み部分の薄く、質の悪いオイルがドラえもんに使われたことから、ドラミの方が優秀とされています。

ドラミの誕生日は2114年12月2日で、ドラえもんとは2歳違いです。

ちなみに作者、藤子・F・不二雄先生の誕生日は12月1日です。

ドラえもんの声の変遷

声優交代が一時話題になったドラえもんですが、テレビ朝日で放送される前に、日本テレビで放映されていた時期があります。

大山のぶ代さんがドラえもんの声の初代と信じている人が多いですが違います。

初代ドラえもんの声を演じたのは富田耕生さんであり、マジンガーZのドクターヘルの声で知られています。

日本テレビ版ドラえもん放映時の裏番組がマジンガーZだったため、降板したという噂です。

二代目が野沢雅子さんで、ドラゴンボールの孫悟空や銀河鉄道999の星野鉄郎の声など説明不要の存在です。

この日テレ版は視聴率が低くて打ち切られましたが、数年後、テレビ朝日にて新たに製作され放送されることになり、声を務めたのが大山のぶ代さんです。

三代目となるわけですが、作者がもっとも認めていた声と言われています。

そして現在の水田わさびさんに至ります。

日テレ版は原作に対する内容の改変がひどいので作者が激怒し、存在を認めていないという噂があります。

なお、フィルムの大半が処分されたらしく、現在はyoutubeなどで何話か見ることができる程度です。

ちなみにスネ夫役で知られる肝付兼太さんは、日本テレビ版ではジャイアンの声を演じていました。

のび太の声で知られる小原乃梨子さんは、日本テレビ版ではのび太のママの声を演じていました。

サザエさんの花沢さんの声で知られる山本圭子さんは、ドラミの声を演じていたそうで、今のドラミとはずいぶん声のイメージが違いますね。

ジャイアンのプロフィールはアシスタントから借りた。

ドラえもんの主要登場人物、ガキ大将のジャイアン。

実は当初、ジャイアンというアダ名しか用意されていませんでした。

しかし、読者の子供たちから「ジャイアンの本名は何?」という手紙が届くようになりました。

そこで、当時、藤子先生のアシスタントを務めていた、えびはら武司先生から名前をとり、武としたそうです(諸説ありますが、えびはら先生自身はそう語っています)。

えびはら先生は後に「まいっちんぐマチコ先生」という漫画でブレイクした方です。

ちなみに6月15日生まれという設定も、えびはら先生の誕生日から採用しています。

なお、妹のジャイ子については、本名を公開するといじめられる子がいるから、ということで内緒とされています。

実際は名前が設定されていないというのが、本当のところみたいですが。

スネ夫の弟スネツグについても、作者が連載当初にスネ夫には弟がいるという設定を紹介しましたが、ずっと登場させるのを忘れていたため、後にニューヨークのおじさん宅に養子に行ったという設定を作ったと言われています。

のび太の両親についても、最初のキャラクター紹介時には「のび太に甘くて絶対に怒らない」とされていました。

のび太があまりにだらしないので、ママはやかまし屋にされたようです。

また、ドラえもんがやってくるまで、のび太はどこにも就職できないで会社を起業しますが、花火による失火が原因で会社を潰すという運命になっていました。

それが原因で、後の代まで借金を残すことになるわけですが、実はのび太のパパは会社社長で、その会社を継いだという設定もありました。

ちなみにスネ夫の父は会社社長ですが、何の業種かは作中、公開されていません。

マスコミ関係者に友人が多いようなので、広告業ではないかという推測もあります。

スネ夫はドラミを主人公にした映画では、貿易会社の社長となっています。

ただし、父の会社を継いでいるのかどうかは不明です。

骨川家は先祖が武士で、のび太の先祖の手柄を横取りして家老職に就いているため、歴代金持ちの家系だと推測できます。

のび太の両親は優秀?

のび太とドラえもんがのび太の生まれた日にタイムマシンで行く話があります。

そのとき、のび太の両親の会話で「君に似たら成績優秀」とパパが言い、ママが「あなたに似たら運動ならなんでもこいのスポーツマン」と言い返します。

のび太のパパは画家を目指していたほど絵も上手です。

のび太は両親の苦手な方ばかり遺伝してしまったのでしょうか?

昔と少し変わっている設定

長期連載作品ゆえ、設定に矛盾点などが出てくるようになったため、藤子プロと漫画家、方倉陽二氏によって、設定の統一がされました。

そのため、以前と違う設定になっている話があります。

例えば、かつてドラえもんは寝ている間にネズミに耳をかじられ、その顔を鏡で見てゾッとして、身体が青くなったとされていました。

しかし、再設定ではネズミ型ロボットに耳をかじられ、三日三晩泣き続けていたら、塗装が剥げたという設定に変えられています。

靴を履かずに外に出かけたりするため、地上からわずかに浮いているという設定も作られています。

ドラえもんの最終回は3作ある。

一時期、アマチュアが考えた二次創作作品の最終回漫画が、ネット上で「素晴らしい」と話題になりましたが、作者が描いている最終回が3作存在します。

ひとつは未来人の過去への旅行マナーが悪いため、過去への旅行を禁じるという法律ができ、ドラえもんが未来に帰らなければならなくなったという話で、嫌がり泣きわめくドラえもんをセワシが無理矢理連れて帰るというあまり救いのない悲しい話です。

もうひとつは自転車に乗れないのび太がドラえもんに道具で乗れるようにしてと頼みますが、ドラえもんは自分と道具にばかり頼るのび太のことを思うと、自分はいないほうがいいんじゃないかと悩み、結局、のび太も納得の上で未来へ帰るという話です。

ドラえもんとセワシは未来の世界からタイムテレビでのび太が自転車に乗るために努力をする姿を見るという終わりになっています。

そして、最後のひとつがコミックスにも収録されている有名な「さようならドラえもん」です。

いずれも、学年誌というものに掲載されていた時代の名残で、3月号で一旦完結しなければならないという縛りから生まれたものです。

しかし、人気があったので復活してほしいという読者の声が多かったため、「帰ってきたドラえもん」という話が作られ、現在に続いています。


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