日本の企業名由来一覧(財閥、自動車、電機関係) 

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はじめに

おなじみの日本企業。
それぞれが個性豊かな名称を持っていますが、その由来は何なのでしょうか?
いくつか紹介したいと思います。

三大財閥

三井財閥

先祖は藤原道長にまでつながると言われている三井家によって、江戸時代から始まる財閥です。
三井氏は伊勢の商人だったとか、近江守護佐々木氏の家臣だったとも言われています。
「越後屋」という屋号を持ち、「三越」の名前はここから来ています。
呉服生地の販売方法で革命を起こし、両替商などに手を広げ、現在の繁栄につながっています。

住友財閥

先祖は平家にまで遡ると言われています。
江戸時代に住友政友という人物が武士から僧侶、さらには商人と転身したのがルーツとされています。
当初は薬や書籍を扱っていました。
この政友の娘婿の蘇我理右衛門という人物が銅の精錬技術を確立。
こちらが本業となっていきますが、後には両替商も行い、貿易でも財を成します。
明治以降、住友家は経営から離れ、大番頭が会社を経営する方式となっています。

三菱財閥

幕末の政商、岩崎弥太郎を祖とする財閥です。
海運業で財を成しました。
三菱のスリーダイヤモンドと呼ばれるマークは、岩崎家の家紋(重ね三階菱)と、土佐山内家の家紋(三つ柏)を合わせて作られたものです。
この形から三菱という名前も生まれました。
三井や住友は江戸時代からの豪商ですが、三菱は明治に入ってからで、三大財閥の中では新しい方となります。

自動車関係

トヨタ自動車

創業者の豊田佐吉が設立した豊田自動織機製作所という会社が始まりです。
その会社に自動車部が作られ、現在のトヨタ自動車につながります。
自動車部の設立は1933年です。
ちなみに人名は「とよだ」と読みます。
ですが、エンブレムを公募したとき、トヨタのロゴがデザイン的に優れていて選出されたこと、字画がトヨタの方がいいという意見があり、現在に続いています。
現在、愛知県に豊田市がありますが、これはトヨタ自動車の名前が由来です。
地名は濁らず「とよた」と読みます。

日産自動車

鮎川義介という人物が1910年に作った戸畑鋳物という会社が、1931年にダットサンという車で有名なダット自動車製造を傘下に収めました。
当初は戸畑鋳物自動車部だったのですが、自動車製造という会社名に変更。
最終的には、鮎川義介がもうひとつ持っていた会社、日本産業と戸畑鋳物を合併させ、日産自動車を作りました。
1934年のことです。
日本産業という会社名を略したのが、日産の社名由来です。

本田技研工業

創業者の本田宗一郎の名前が由来です。
1946年の設立当初は本田技術研究所という名前でした。
二輪と四輪の両方を作るメーカーは世界的にも珍しいそうです。
二輪では世界最大のメーカーです。

SUBARU

元は1917年に設立された中島飛行機という航空機メーカーでした。
戦後、解体されますが、1953年に統合され、富士重工業と社名変更。
スバルの名前はプレアデス星団の6つの星から来ているわけですが、これは富士重工業が6つの会社からできていることも関係しています。
2017年にブランド名だったSUBARU株式会社を正式名称としました。

マツダ

元は1920年に作られた東洋コルクという会社でした。
1927年に東洋工業と社名変更。
創業者が松田氏だったこともあり、自動車のブランド名として「マツダ」の名前が使われ始めます。
そして、1984年にマツダ株式会社を正式名称とします。

スズキ自動車

元は大工だったという鈴木道雄が1909年に興した会社です。
当初は機織り機のメーカーでしたが、1950年代に二輪や四輪の製造を始めました。

いすゞ自動車

トラックや商用車を主に作っているメーカーですが、1916年創業と国内最古参の自動車メーカーでもあります。
社名の由来は、伊勢神宮の中を流れている五十鈴川から来ています。

ブリヂストン

元は日本足袋という会社のタイヤ部門(1930年設立)でした。
1931年に「日本タイヤ」として独立し、1951年にブリヂストンと社名変更しました。
創業者の名前、石橋(英語に訳すとストーンブリッジ)が名前の由来です。
アメリカのタイヤメーカー、ファイアストンにもちなんでいます。
「ブリジストン」ではなく「ブリヂストン」が正式名称です。

電機関係

シャープ

1912年に早川徳次が東京で始めた小さな金属加工場が始まりです。
この頃、シャープペンシルを発明して、ヒットしていました。
関東大震災で工場が全焼したことから、大阪に移り、早川金属工業研究所を設立。
当初はラジオの部品などを作っていました。
1970年にシャープペンシルの名前を元に、社名をシャープとしました。

エプソン

元は大和工業という名前で、セイコー時計の部品を作っていました。
1975年、電子プリンター(Electronic Printer)EP-101が大ヒット。
このEPがもっと広まってほしいという願いを込めて、EPの子供(英語でson)を後ろにつけ、EPSONというブランドとなりました。

キヤノン

元は1933年設立の精機光学研究所という会社でした。
観音菩薩にあやかりたいと製品名に「KWANON」と名付け、やがて「CANON」と変化しました。
なお、正式な社名は「キャノン」ではなく「キヤノン」(ヤが大きい)です。

ソニー

1946年、井深大と盛田昭夫によって設立された東京通信工業が元の社名です。
ブランド名として「SONY」を使い始め、後に会社名となります。
SONYというのは、音を意味する「Sonic」の語源となったラテン語の「SONUS」と、小さい、坊やなどを意味する「SONNY」を合わせた造語です。

パナソニック

1918年、松下幸之助が松下電気器具製作所を設立。
当初は電器用ソケットなどを販売していました。
後にブランド名として「ナショナル」を使い始めます。
1935年、関係会社を統合して、松下電器産業株式会社となります。
国内向けには「ナショナル」、海外向けには「パナソニック」というブランド名で商品を作っていました。
2008年パナソニック株式会社に社名を変更しました。
なお、パナソニックという名前はギリシャ語ですべてを意味する「Pan」と音を意味する英語「Sonic」を合わせたものです。

東芝

元はからくり時計などを作っていた人物が銀座に起こした会社が初めです。
その弟子が会社を芝浦に移転。
「田中製作所」「芝浦製作所」などの名前を経て、1939年「東京芝浦電気株式会社」に。
略称「東芝」はその頃から使われていましたが、1984年に株式会社東芝と正式に社名変更しました。

日立製作所

名称は創業の地である茨城県日立市から来ています。
日立には鉱山があり、そこから財閥が生まれました。
1910年、日立鉱山内にあった修理工場が日立製作所の起源となります。
同じ日立鉱山をルーツとする日産とは近い関係にあるようです。

任天堂

1889年、山内房治郎という人物が京都で、「任天堂骨牌」という会社を設立。
花札を作り始めたのがルーツです。
トランプを日本で初めて作った会社でもあります。
以後、一時期「丸福かるた」と名乗った時代もありますが、最終的に任天堂株式会社となっています。
かるたやトランプを作っていたことから、「運を天に任せる」ということで任天堂という名前となりました。
ただし、すべて運任せというわけではなく、「人事を尽くした上で運を天に任せる」という意味も込められているようです。

最後に

今後、他業種でも同じような記事を作って行きたいと思っています。
抜けていたなと思う企業があれば、随時、追記していきます。

※各企業のHPなどを参照しました。

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