名作漫画「北斗の拳」。
武論尊原作、原哲夫作画の同作品は、現在もスピンオフ作品が作られるなど根強い人気を誇っています。
古代より続く暗殺拳「北斗神拳」の伝承者ケンシロウが一緒に修行をした兄弟弟子を初め、他流派の強敵(とも)と戦う物語は多くの読者に感動を与えてくれました。
また、乱れた時代に跳梁跋扈する悪人たちをケンシロウが叩きのめす姿はスカッとさせてもくれました。
しかし、これだけ有名な作品でありながら、主人公ケンシロウの年齢についてははっきりしていません。
一応、公式プロフィールには26〜30歳くらいと書かれてはいるのですが、曖昧な書き方がされています。
それには理由があります。
ラオウ、トキと修羅の国から脱出するとき、ケンシロウは赤ん坊でした。
修羅の国の一部を治めている羅将ハンの記憶では、20年ほど前のこととされています。
(現在のバージョンでは、20数年前と修正されている模様です。)
それなら「修羅の国編」のとき20歳だったということで片付きそうですが、そう簡単には行きません。
なぜなら、バットとリンがあれだけ成長しているからです。
いわゆるラオウを倒すまでの「ラオウ編」と、その後を描いた「修羅の国編」との間に何年の差があるかは、はっきりしていません。
ですが、ふたりの成長ぶりを見る限り、少なくとも5年は経っていると考えられます。
見ようによっては、10年でもおかしくありません。
※30周年を記念して作られた究極版のあとがきで、原作の武論尊先生は10年間と述べられています。
しかし、それでは「ラオウ編」のときにケンシロウが10歳から15歳くらいになってしまいます。
いくら北斗神拳の伝承者でも、どう考えても10歳はありえないと思います。
10歳ならバットと同じくらいの年齢になってしまうでしょう。
15歳でも苦しいのではないでしょうか?
ちなみに別設定では、連載開始時17〜18歳だという説があります。
スピンオフ作品の「蒼天の拳」では197x年生まれとされ、核戦争が起こるのが199x年であるため、余計に計算が合いません。
羅将ハンの記憶違いの可能性もありますが、人間の能力を100%引き出すという北斗神拳(ハンの場合は北斗琉拳)の使い手に記憶違いなどあるのでしょうか?。
ちなみにラオウとトキは実の兄弟とされ、ふたりを育てた親の墓があります(修羅の国ではなく日本(?)にあります)。
父の遺言で幼いふたりがリュウケンに引き取られるシーンもあります。
そのシーンにケンシロウはいません。
あとからリュウケンに拾われたという考え方もできますが、修羅の国を出るときラオウに抱かれているのだから辻褄が合いません。
ましてや、ケンシロウの兄は羅将ヒョウで、ラオウは羅将カイオウの兄弟。
となると、トキもカイオウの兄弟ということになるのでしょうか?
カイオウにはサヤカという妹までいます。
腹違いということなのかもしれませんが、謎は深まるばかりです。
それら不明な設定ゆえに、ケンシロウの年齢は曖昧なままとなっています。
余談・死兆星について
作品中、「死兆星」という言葉が登場します。
北斗七星の傍らにある星が見えると、その者は死が近いという不吉な星です。
この星は実際存在します。
「アルコル」と呼ばれる四等星で、肉眼でかすかに見えます。
古代アラビアなどでは、この星が見えるかどうかで視力検査をしていたと言われています。
この星が見えなくなったら、年を取った証拠と扱われていたそうです。
ある意味、現実世界でも死に近づく星として扱われていたということになりますね。
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