藤子不二雄先生の作品に関する雑学 ラーメン大好き小池さんは実は鈴木さん?

漫画・アニメ
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偉大なる漫画家、藤子不二雄先生に関する雑学をいくつか紹介します。

キテレツ大百科は元々JAの機関紙に連載されていた。

藤子・F・不二雄先生の漫画には珍しく、主人公がしっかり者の「キテレツ大百科」。

この漫画は小学館の学習雑誌ではなく、JA(当時は農協)の出版・文化事業を営む一般社団法人から発行されていた「こどもの光」という雑誌に連載されていました(現在、その雑誌は「ちゃぐりん」という名前に変更されています)。

同誌は農協を通じてしか買えなかったので、農家の子供以外はあまり目にすることがありませんでした。

のちにリメイクされ、コロコロコミックやてんとう虫コミックスで読めるようになりました。

なお、相棒のロボット、コロ助はキテレツの先祖キテレツ斎が、幼くして亡くした息子を偲んで作ったからくり人形が元になっています。

コロ助がコロッケ好きという設定はアニメ化される際に、アニメの関係者が作者に提案したところ、いいアイデアだと容認されてできた設定だとか。

怪物くんの最終回はふたつある。

藤子不二雄A先生の名作漫画「怪物くん」。

一時期、嵐の大野くん主演の実写ドラマも話題となりました。

この漫画はふたつの雑誌に連載されていたこともあって、最終回がふたつあります。

いずれもヒロシと別れて、怪物ランドに帰る話ではありますが、ひとつはしきたりによって離れて暮らしていた母親と再会する感動話です。

もうひとつは怪物くんが帽子を取ったら、ハゲ頭だったので見せたくなかったという話なのですが、実はそれはフェイクで、本当は父である怪物大王と同じ触覚があったという話です。

つまり、かわいらしく見える怪物くんですが、実は彼も怪物だったと。

顔を変えて誰にでも化けることのできた怪物くんですが、もしかしたら、素顔も……というわけですね。

ラーメン大好き小池さん、本当は鈴木さん?

藤子不二雄作品の名物キャラ、小池さん。

モジャモジャパーマと、常にラーメンを食べている姿で有名です。

モデルになったのは、鈴木伸一さん(ペンネーム:風田朗)で、アニメ作家、監督などで活躍されている方です。

この方が鎌倉市にある小池さん宅に下宿していたので、「小池」と書かれた表札の家でラーメンを食べている姿が描かれました。

しかし、それを見た読者が小池さんと勘違いしてしまい、藤子先生もそのまま小池さんというキャラにしてしまいました。

一部作品では主役やレギュラーにもなっています。

また、オバケのQ太郎の主人公・正太の兄、伸一の名前もこの方から拝借しています(正太の名前は石ノ森章太郎から)。

パーマン3号の正体である星野スミレも初期設定では本名・鈴木伸子でした。

ちなみに当初はトキワ荘の近くあったラーメン屋(松葉という中華料理店。現在も営業中)で注文していましたが、インスタントラーメンの手軽さと面白さに目覚めてしまい、それからはインスタントラーメン中心になったという話です。

鈴木伸一氏によると「自分より藤子不二雄のふたりの方がラーメン好きだった」とのことです。

オバケのQ太郎には大人になってからの作品がある。

人気漫画オバケのQ太郎には、大人になったQ太郎たちを描いた「劇画オバQ」という作品が存在します。

同人作品というわけでもなく、作者自身によって描かれたスピンオフ的作品です。

大人になったQ太郎が、同じく大人になった正太たちと再会します。

子供のときのまま接するQ太郎ですが、すでに正太たちはそれぞれ家庭を持った大人に成長していて、昔のような付き合いができなくなっていました。

それでも、宴席にて再び子供の頃の心を取り戻そうと盛り上がる正太たち。

しかし、正太に子供ができたことから、そんな話は吹っ飛び、「正太はもう子供じゃないんだ……」とQ太郎はひとり寂しく去っていきます。

なお、余談ですが、オバQに関しては、当時のトキワ荘メンバーなど多数の漫画家によって描かれているため、一時、著作権の問題からコミックスが発売されていない時期がありました。

風あざみは井上陽水の造語

井上陽水の名曲「少年時代」。

藤子不二雄A先生の漫画「少年時代」(原作は柏原兵三の「長い道」)が実写映画化されたとき、主題歌となった曲です。

100万枚以上の売上を誇る井上陽水最大のヒット曲でもあります。

この曲の冒頭に「夏が過ぎ、風あざみ」というフレーズがあります。

しかし、この「風あざみ」というのは井上陽水の造語で、何か意味があるわけではありません。

「鬼あざみ」という植物が存在するので、「風あざみ」もあるだろうと深く考えなかったとか。

二番の歌詞に登場する「宵かがり」も同様です。

歌詞の意味よりも音や感覚を重視した、天才独特の感性だと思われます。

ちなみに藤子不二雄A先生も歌詞を提供していますが、井上陽水は1フレーズも採用しなかったという話です。

裏話として伝わっているのは、元々、別で作っていた曲があり、それがなんとなく少年時代のイメージに合うなと思ったので、編曲者と一気に短時間で仕上げたとか。

そのため、歌詞の中には「少年時代」という単語が出てきません。

この名曲が短時間でできたというから、不思議な話です。


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