アニメ「小公女セーラ」に関する雑学 ミンチン先生は実は苦労人?

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「小公女セーラ」は1985年にフジテレビで「世界名作劇場」枠で放映された人気アニメです。

元は英国人作家バーネットの児童文学作品ですが、このアニメが話題となったこともあり、後には実写ドラマ化されるなど今も根強い人気を誇る作品です。

人気の秘密は幼い健気な少女セーラが、底意地の悪い教師や同級生たちの嫌がらせに耐えながらも、美しい心を忘れず、頑張って耐え抜く姿が人々の心を打ったからではないでしょうか。

この記事では、そんな作品に関する雑学をいくつか紹介します。

小公女セーラの簡単なあらすじ

時代は19世紀後半、英国人の父とフランス人の母を持つ少女セーラ・クルーは、当時英国の植民地だったインドで、豊かな生活をして何不自由なく育っていました。

父の教育方針により、ロンドンにある寄宿学校で学ぶことになり、ミンチン女子学院に入学。

心優しく、頭も良かったため、人気者となりますが、それまでリーダー役だった少女ラビニアと、貧乏から成り上がった学院長のマリア・ミンチンからは嫉妬心を抱かれていました。

そんな中、お金持ちだった父親がダイヤモンド鉱山の投資に失敗して借金を抱えた上、熱病で死亡したという知らせが届きます。

結果、ここぞとばかりに反感を抱いていたミンチン先生は手のひら返し。

セーラを使用人としてこき使って挙げ句、一時は放火犯扱いして追放します。

しかしながら、最後はセーラの父のビジネスパートナーだったクリスフォード氏がセーラを見つけ出し、セーラはこの人物に引き取られます。

裕福だったクリスフォード氏ですが、独身で病気を患っていたこともあり、財産をセーラに譲渡。

ダイヤモンド鉱山事業は持ち直しており、セーラは再びプリンセスに返り咲きます。

復讐を恐れたミンチン先生でしたが、心優しいセーラは彼女を許し、学院に10万ポンドの寄付までするのでした。

セーラの母はフランス人

主人公セーラ・クルーは心優しく、聡明な子ですが、大金持ちのお嬢様にありがちな世間ズレした空気が読めないところもあります。

そんなところが嫉妬を生むことも……

ところで、このセーラですが、フランス語が非常に堪能で、年少組への指導者になるほどでしたが、それもそのはず、母親がフランス人だったのです。

セーラが幼い頃に亡くなったという設定であるため登場しませんが、きっと聡明な女性だったのでしょうね。

ミンチン先生は実は苦労人

この作品のもうひとりの主人公と言ってもよいミンチン先生(マリア・ミンチン)。

妹のアメリアはこころ優しい女性でしたが、この人は強欲で嫉妬心の強い女性でした。

元々お嬢様育ちのセーラにいい思いを持っていませんでしたが、援助金目当てで特別扱い。

しかし、セーラの父が破産したと知るや本性を剥き出しにし、セーラを使用人としてこき使います。

そのキャラクターのえげつなさが本作を盛り上げたとも言えなくもありません。

このミンチン先生、強欲なのは、実は貧乏から成り上がった過去があるという側面があります。

実は10歳頃に両親を亡くして妹とともにおばに引き取られるものの、慈善学校を働きながら卒業。

その後、家庭教師などをしながら妹を育て、学院の経営者にまで成り上がった過去があるのでした。

お嬢様育ちのセーラがさぞかし気に入らなかったことでしょう。

アニメの最後では因果応報となり、妹にまでなじられ、泣き崩れることになりますが、セーラに許され、最後はインドへ旅立つセーラを見送ります。

いじめっこのラビニアはアメリカの石油王の娘

ラビニア・ハーバートは学院のリーダー的存在だった女子生徒。

設定では13歳。

取り巻きのふたりに指示してセーラをいびる嫌な生徒でした。

このラビニア、設定ではアメリカの石油王の娘です。

代表生徒の座が奪われたこともあり、セーラに敵意をむき出しにしたのでした。

一時はミンチン先生に手を回し、セーラの味方をした教師を学園から追い出すほどの勢いがありました。

石油王の娘とはいうものの、田舎の成金というバックボーンがあるため、セーラに対しコンプレックスがありました。

なお、ラビニアの父親は落ちぶれたセーラをいびっていることを知った際に、彼女に平手打ちを食らわすなど常識人です。

アニメの最後では子分たちにも見捨てられますが、セーラとは一応和解します。

小公女セーラ、原作との違い

セーラの年齢設定が違う

原作ではセーラは7歳で学院に入学し、14歳になるまでの7年間の話となっています。

しかし、アニメでは10歳から11歳になるまでの話に短縮されています。

ラビニアは13歳なので、原作では6歳差があったことになります。

ちなみに父親が亡くなったと知るのはいずれも11歳の誕生日のことです。

セーラの性格が少し違う

アニメではただ耐え忍ぶ姿ばかりのセーラでしたが、原作ではそれなりに言い返すキャラクターです。

イラ立ちのあまり、アニメではひたすら大事にしていた人形のエミリーを「あんたなんかただの人形よ」と言って叩きつけるようなシーンもあります。

原作のセーラはプライドが高く、自らを公女だと思い込むことでいじめに耐えました。

ただ健気に耐え忍んでいるだけでなく、心の中ではミンチン先生らに対して「私が公女だったらあなたなんかどうなるかわかっているのですか」という趣旨でプライドを保っています。

最後にミンチン先生らを見返す場面でも、アニメでは恨みごとを言わず寄付までしていますが、原作では皮肉なセリフを言い返し、寄付もしていません。

原作にはピーターが登場しない

セーラの御者を務めていた快活で頼りになるピーター少年。

セーラが落ちぶれたあとは市場で働きながら、何かをセーラを支える存在でしたが、原作には登場しません。

アニメのオリジナルキャラです。

あまりに気の毒な話なので、アニメスタッフが救いの存在を作り上げたのかもしれません。

いじめ役が微妙に違う

アニメではラビニアによるいじめがひどいですが、原作では同じようなキャラではあるものの、そこまでひどいことはしていません。

むしろ、ミンチン先生以外では料理人とメイド長によるこき使い方がひどいです。

このふたりアニメではジェームズとモーリーと名前がつけられていますが、原作には名前は登場しません。

最後に

原作とアニメで違いはあるものの、誇りを捨てずに頑張って生きていればいいことがあるということを双方ともに伝えたかったのではないでしょうか?

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