モーツァルトの弟子こそ暗殺者? 妻も共犯だった?

地理・歴史系
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数多くの名曲を残しながらも、若くして亡くなった天才音楽家、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト。

その死には謎が多く、今も多くの議論がされています。

アカデミー賞を受賞した映画「アマデウス」では、モーツァルトは才能を妬んだ宮廷音楽家のサリエリによって殺されたと解釈されています。

しかし、すでに高い地位と名声を得ていたサリエリが、危険を犯してまで手を出す必要があったのかと言われると疑問が残ります。

モーツァルトの弟子のひとりにフランツ・クサーヴァー・ジュスマイヤーという人物がいます。

モーツァルトの死後、未完だったレクイエムの後半部を加筆し、完成させた人物です。

それゆえ、信頼されていた弟子という説もありますが、一方でモーツァルトの妻コンスタンツェと不倫の関係にあったという噂があります。

モーツァルトは生まれた子供にフランツ・クサーヴァーという名前を付けています。

これは信頼ゆえなのか、それとも不倫の関係を知っていたからなのか、解釈が別れています。

もし、不倫の関係を知っていたとして名付けたのだとすれば、ジュスマイヤーとコンスタンツェが気づかれたことを危険と感じ、手を組んでモーツァルトを殺したという推測も可能です。

この息子、フランツ・クサーヴァーは後にサリエリに師事しています。

そのため、余計にサリエリの容疑は薄れます。

しかし、晩年のモーツァルトは「自分は毒殺されようとしている」と書いた手紙を残していて、死後、遺体がむくんだのが毒殺の証拠とされました。

当時から容疑者としてサリエリの名は挙げられていました。

ウイーンで発行されていた新聞にも容疑者であるかのように書かれたことがあるそうです。

サリエリ自身はその疑いに生涯悩まされていたとか。

映画「アマデウス」はこの噂を元に作られています。

なお、妻でありながらコンスタンツェは、なぜかモーツアルトの葬儀には出席していません。

基本的には、あまりの悲しみのゆえに出席できなかったと好意的に解釈されています。

しかし、殺害に関与していたとするなら、別の解釈ができなくもありません。

家族であれば、飲食物に毒を入れるのも容易だったはず。

モーツァルトはカール・トーマスとフランツ・クサーヴァーのふたりの男子を残しています。

しかし、ふたりとも子を残していないので、現在、モーツァルトの直系子孫は存在しません。

遺体についても共同墓地に埋葬されたため判別不能です。

以前、モーツァルトのものかと思われる頭蓋骨が発見されましたが、親族の子孫とDNA鑑定を行った結果、別人ということでした。

残された音楽こそが、彼のDNAを伝えるものと考えるべきなのかもしれません。


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